凌雲北稜
2008年4月19日〜20日
白水川出合5:00、北尾根1600m 10:00 凌雲岳手前コル15:20
2.5万図の温泉マークまで行こうと頑張るが、林道跡も崩壊し、ついに右にカーブする手前の960m左岸側の雪面にワカンで取りつく。急斜面を一汗かくと勾配が緩くなり北尾根が見えてくる。1,559m東面の崖を正面に見て、左側の小尾根上を目指す。北尾根に上がっても雪は腐っていてワカンが脱げない。最初の四角い岩峰は東側を巻くのだが、できるだけ基部を巻いた方がよかった。稜線に戻って岩がミックスしてきたのでアイゼンに履き替える。かなり雪が解けているため、東面のトラバースは岩稜との境がシュルンド気味で慎重さを要する。
1740からの上川岳はグイッと胸を張って聳えているが、ここの登りに来て森林限界となり雪も幾分か締まる。右側の雪面を急登して行くと、適当なところから容易に岩稜に上がることができる。季節と条件次第では難易度がガラッと違うであろうことは容易に想像がつき、昭和60年隊の苦労に思いを馳せる。
 基部下50mより東側斜面を水平トラバースして廻り込んで行く。ザックや横にしているストックのおかげで埋没することはないが、足が宙を蹴ると、さすがに肝を冷やす。ブッシュの出た小さな稜をまたいでようやく踏ん張りの効く斜面になり、直登し北尾根に戻る。コブに上がると正面には、こんなにも雪が少ないのかと初めての凌雲が横たわり、来し方にはようやく登ることができた「巻き巻きの北尾根」を見下ろす。思い思いの感慨を抱いて、固く握手する。
 
 2008年4月20日 無風快晴
コル 5:45、凌雲岳6:20、桂月岳 7:20
黒岳 8:20、ロープウエイ駅 9:50
 アイゼンを使うほどでもない少ない雪面を拾いながら凌雲の斜面へ。お次は烏帽子や白雲をも眺めながら広大な斜面を東南東へ下り、白水川の源頭を横切って沢形を石室分岐へ。さらに、雪の消えた夏道を桂月へ。
960m左岸の尾根を登る。
気持ちのよい青空と白樺、
白樺の陰さえも美しい。
1461Mを越して、
いざ上川岳を目指す。
愛別岳(奥)と、北鎮岳
目指す上川岳
凌雲岳 手前コルから見た朝日
烏帽子側から見た凌雲岳
名前どおり、真っ黒な
黒岳